コレステロールとうつ病の相関性
弊社では、企業から「産業医の紹介」のご依頼が入ると、首都圏については、担当者が、まず、会社訪問をしています。その際に、労働基準監督署に毎年提出が義務化されている「健康診断結果報告表」を見せていただくことが多々あります。
「健康診断結果報告表」の中で、一番注目している数字は、血中脂質検査(コレステロール)です。
コレステロールの検査結果のチェック
有所見者数(異常所見者数)÷ 実施者数 ≧ 30%
コレステロール(血中脂質)が30%を大幅に超えている場合(たとえば50%程度になっている場合)は、うつ病の発症リスクが高い会社である可能性が高いと判断しています。
現在、会社員は、国内平均で約30%の方が高コレステロールとしての異常所見がついています。
コレステロール値が、国内平均よりも高い会社の場合、考えられる生活習慣として、残業時間が長く、まともな夕飯を食べていない
ことが考えられます。残業の多い会社の社員は、コレステロール値が、どうしても高くなり、平均年齢が28歳程度(一般にはコレステロール値が異常になるはずのない年齢です)と若いのに、社員の約3割以上の方が異常値になっているということは、IT関連企業では、非常によく見られる傾向です。残業の少ない会社では、まず3割を超えるということはありません。
この数字(異常所見者率)は、毎年健康診断の結果を見ていくと、どの会社もほぼ確実に、上昇しています。
この数字が3割を超えると、うつ病の社員の数が徐々に増え、5割を超えている会社になると、うつ病の社員が、次から次へと、常に発症するという状態にあることが多いようです。
人事部の方は一度、調査してみては如何でしょうか?
社員のうつ病の発症を抑えるためには、どうやら、コレステロール異常者を減らしていくために、「どうしたらいいか」を考えて見ることが、実は、一番近道なのではないかと、考える今日この頃です。