現在、勤労者全体の 33%の方が『高脂血症(脂質異常症)』です。
中高年の男性に最も多い病気のイメージがありますが、女性も50代になるとその割合が急増する病気のひとつです。年齢別でみると、だいたい下記の水準です。
<脂質異常者の割合>
男性 (30代)約25% (40代)37% (50代)35%
女性 (30代)約 6% (40代)16% (50代)39%
高脂血症は、動脈硬化の原因となり、心筋梗塞、脳梗塞などの死に至る病につながる病気です。これらの病気は、これまでは「定年後」に発病することが多かったのですが、(※昔から、月曜日の朝、起床から3時間以内に、約8割の方が倒れていると言われています)昨今では、40代・50代で、発病(心筋梗塞・脳梗塞)することもめずらしくありません。昔は50代で脂質異常となり、20年後の70代で発病というパターンが多かったようです。危ないのは、20代で脂質異常となってしまった人が20年後、40代になれば、そろそろ血管はぼろぼろになる頃だと思います。
心筋梗塞や脳梗塞などの病気は、老人になってから発病するものと、ほとんどの人が思っているます。40代・50代のうちは、まだまだ大丈夫だと思っていませんか? 実際に、今の40代・50代は、20代のバブル期の頃から脂質異常になってしまった人が多く、相当危険です。
もし、会社で「脳梗塞」で社員が倒れたしまったケースで、その6ヶ月以内に月80時間を超える残業(過労死ライン)を行っていた方は、「労災」として認められることが増えています。現在、これらの病気で倒れているお年寄り達(若い方も増えています)が、20年前に現役の会社員だった頃の「脂質異常者の割合」は、10%と低く(現在は約30%)、この20年間で、3倍以上の悪化となっています。発病の「低年齢化」と「発病数」の増加が心配です。
会社で倒れれば、労災となるリスクが高く、脂質異常者に対する治療や健康改善について、定期的に勧告するようにしていかなければなりません。病気になる人の割合が年々上昇し、かつ、低年齢化していることから、健康管理は個人の責任といって、会社が逃げることは、出来なくなってきています。