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主治医と産業医 どちらの診断を優先すべきか?

精神疾患等で会社を休んていた社員の復職許可

精神疾患等で休職していた社員の「復職許可」について、
大半の企業の「就業規則」には、「医師の判定」により復職を許可する 等々と記載されています。
では、ここでいう「医師」とは 「産業医」なのか? 社員の「主治医」なのか? 明記されているケースは少なく、

「復職許可はどの医師の意見を尊重すべきか?」

という質問を、しばしば企業の人事部からご相談頂きます。

答えは「産業医」です。

その理由として、
① 主治医は、患者の病気の回復について、特に精神疾患の場合、「日常生活」が送れるレベル = 復職許可 と診断される先生が多く、「会社で働ける」レベル(ストレス負荷がかかるレベル)かどうかを、判定してもらうことは、無理があること。

②産業医は、会社内のその社員が復職する職場の環境(仕事の内容やストレッサーとなる上司の態度など)を把握できる立場に
ある医師として、通常は、主治医の診断を参考に、職場の環境を考慮した上で、復職判定ができる医師である。

と考えることが一般的です。

ただ、産業医が、精神科系の専門医でない場合、産業医の判定を尊重すべきかどうか、復職者の意思(復職したいという意思)と異なる判定を産業医がした場合に、しばしば問題となることがあります。復職判定の際に、もっとも慎重に判断しなければならないことは、病気の再発であり、完全に回復していない状態で復職を認めた場合、復職後に、再度、また休職することになるということです。

産業医は不安がある場合、復職を許可しない

産業医は、主治医の診断よりも、より安全な(安心な)判定をすることが多いのですが、再発の可能性を考えての判定ですので、ご理解の程、よろしくお願いいたします。

なお、最終的に「復職の可否」を決定するのは、
医師の判定を参考に、事業者(人事部)が行わなければなりません。

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