実は、産業医を探されている企業様の多くは、出来ることなら精神科医または女性医師を探してほしいと云う方が増えています。
産業医|女性医師が人気の理由
企業が、産業医として「女性医師」を望む理由は、
(1)女性社員の比率が高い企業が増え、人事の担当者も女性であること。
(2)婦人科系の病気について男性医師より相談しやすいこと。
(3)女性医師が増え、できることなら産業医面談も女性医師にという社員が増えたこと。
(4)女性医師による産業医面談の方が受診者の許可が得やすく、効果も高いこと。
などです。実際に、ここ数年間で、多数の女性医師が産業医として仕事を始めました。その多くは子育て中の30代〜40代の先生が中心です。コミュニケーション能力が高く、社員さんの評判も非常に良いため、今後共どんどん女性の産業医が増えてくると思います。
弊社では、2000名超の産業医登録者がありますが、内訳は、男性医師:7 女性医師:3 となっています。しかし、契約ベースでみると、男性医師:5 女性医師:5の割合であり、女性医師優勢の状況が今後とも続くものと思います。
産業医|精神科医が人気の理由
企業が産業医として「精神科医」をご希望される理由は、うつ病等に罹った社員さんがここ数年で急増したためです。
100名前後の会社の場合だと、2名程度の社員さんが「メンタル不調」で休職中または、復職したが欠勤が多く心配だとお聞きします。
メンタル不調者の割合は、
国内企業の平均で、2%
金融、IT関連など、長時間労働やストレスが高い業種で、4%~10%近くの社員さんがメンタルの悩みを抱えている状況です。(注)潜在的な不調者を含みます。
先日も、全社員さんの約1割近くがメンタル不調者だという企業の人事課長さんが、自分自身がメンタルになりそうなくらいストレスを抱えていると嘆いていました。「遅刻」や「欠勤」の苦情受付にはじまり、呼び出し面接を数回。そして、ついには「休職」してしまうメンタル不調者の多くは、職場や人事部のことを批判をする傾向が強く、その対応が辛いのだそうです。
「休職」や「復職」のタイミングやその可否を最終的に決定するのは事業主です。
しかし、主治医は常に患者(メンタル不調者)の味方であり、主治医の診断書は、「本人の希望」を強く反映した結果が記載されています。
会社としては、「本人の希望」をすべて受け入れることは出来ないことが多く、事業主と不調者の間に入り調整している人事担当者がどんどん疲弊していきます。(実際に、人事部のご担当者の退職が年々増えています)
このような経験がある人事部からは、病気が重いのか、軽いのか、あと何ヶ月休職すれば回復できるのか、できないのかなどの「病気の状態」がわかり、復職プランの作成アドバイスができる精神科医に「産業医」になってほしい。また、生活指導を含めた病気予防についての指導を求める声が年々強くなっています。人事部が相談できる精神科医が社内に居てくれたら。。。このままでは、本当に人事の方までもが病気になってしまいます。