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労働基準監督署による司法処分(刑事処分)のポイント

労働基準監督署による司法処分(刑事処分)のポイント

全国の労働基準監督署の行政スタンスを明らかにした「平成22年度労働基準行政重点事項」の重点分野のなかで、責任者を司法処分(懲役等の刑事罰)すると明言している事項は、下記のとおりです。

①過重労働(月80もしくは100時間超の残業)による業務上疾病(うつ病などのメンタル疾患や過労死につながる脳・心臓系疾病)を発生させた事業場において労働基準関係法令違反(産業医の選任や過重労働者面談を実施していない等)が認められるものについては、司法処分を含めて厳正に対処する。
出典: http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/roudou/an-eihou/dl/ka060317008a.pdf

②労災かくしの排除を期すため、引き続き、的確な監督指導等を実施し、その存在が明らかになった場合には、司法処分を含め厳正に対処する。
③賃金不払等を繰り返す事業主に対しては、司法処分を含め厳正に対処する。
④重大又は悪質な賃金不払い残業(サービス残業)事案に対しては、司法処分を含め厳正に対処する。
⑤偽装請負が関係する死亡災害をはじめとする重篤な労働災害については、司法処分を含め厳正に対処する。
⑥技能実習生を含めた外国人労働者に係る重大又は悪質な労働基準関係法令違反事案については、司法処分を含め厳正に対処する。

※ 労働基準監督署長には、司法警察権の発動などの権限と裁量権が広く与えられています。

<参考>労働基準監督官は、警察官、自衛官、海上保安官と同様、司法警察員です。

よって司法処分は、上記に限定されるものではありませんが、特に①については、認識されていない企業・人事担当者がほとんどと言ってもいいのではないかと思います。人事部の方から、社内での責任者とは、誰になるのかという質問がよくあります。

健康配慮義務に関する責任者(個人)は、人事部ライン(人事部長・人事担当取締役)及び該当者の所属部門長、そして最終責任者として社長です。

過重労働者面談は、疲労の蓄積が認められる(疲労蓄積度チェックリストで判定する)労働者を対象に、該当月の翌月を期限とする産業医面談を実施させ、その記録(産業医カルテ)を5年間保存しなければなりません。

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