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放射線量—東京は大丈夫!

連日のテレビによる福島の原発報道により、
「東京」から地方や海外に疎開する人がいるというニュースを見て、不安な気持ちになっている人が、増えてきています。実際に私の周辺でも目立つようになっています。

実際のところ、どうなっているのか知りたくて、東京電力のホームページを見たところ、

会社(渋谷)のすぐ近くの「電力館」での屋外放射線量率を、「大震災の前から調査」しているデータが入手できたので、自分なりに分析をしてみました。

公表値は、「ナノグレイ」という見慣れない単位のため、最近なじみのある「ミリシーベルト」に修正し、更に、「1年間」の被曝量(放射線量)のボリュームをチェックしてみました。(下図参照)

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15日の12.5倍という数字は、瞬間風速であると考えることが妥当であるが、敢えて
「最悪シナリオ」として、この時の「最大値の状態が1年間続く」という途方もないことを想定した場合、

最悪シナリオを試算した結果、

東京(渋谷)では、3.07ミリシーベルト/年という

CTスキャン1回の半分程度の水準にも届いていないことが分かった。

原発で起こっている事象と渋谷で観測した数字を重ね合わせて詳しく見ていくと、

都内(渋谷)では、

① 大震災の翌日である3月12日の福島第一原発1号機の水素爆発時(建屋上部が飛ぶ)
→ 都内での影響はなかった。

② 3月13日の3号機水位低下(炉心への海水注入開始)
→ 都内での影響はなかった。

③ 3月14日の3号機水素爆発により建屋の壊滅時
→ 都内での影響はなかった。

④ 3月15日の4号機の建屋爆発・出火、屋根・側面に大きな穴
→ 都内での放射線量(最大値)が12.5倍(平常時を35ナノグレイとした場合)に
(最小値)は爆発前(推定)のため影響なし。

⑤ 3月16日 4号機で再出火後、鎮火 3号機で白煙を確認
→ 都内での放射線量(最大値)が3.1倍に、(最小値:平常時30)が1.3倍に

⑥ 3月17~20日 放水を継続
→ 都内での放射線量(最大値)は1.1倍に大幅低下。(最小値)も1.1倍に

⑩ 3月21日~23日(最大値の平均80)21日に2・3号機で白煙あり
→ 都内での放射線量(最大値)は2.2倍に、(最小値)もおおむね2.2倍

という放射線量(ボリューム感)が概観できる。
東京電力が作成している「日常生活と放射線」という図表をみると、

胸部X線(1回)     0.05ミリシーベルト
飛行機(東京⇔NY)往復 0.19ミリシーベルト(年50往復した場合9.5ミリシーベルト)
胃のX線(1回)     0.60ミリシーベルト(Wikiでは0.6~2.7ミリシーベルトと記載あり)
★自然放射線量(1年間) 2.40ミリシーベルト(空気1.2 宇宙0.4 大地0.5 食物0.3)
胸部CTスキャン(1回) 6.90ミリシーベルト
ブラジルでの放射線(年間)10.0ミリシーベルト(大地に放射能を含む砂があるため)
放射線技師等の年間線量限度 50ミリシーベルト(5年で100ミリという基準もあり)
発病全身被曝量       100ミリシーベルト(これ以下での臨床症状は確認されていないと記載)
赤血球の一時的減少     500ミリシーベルト
はきけ、倦怠感(10%の人)1000ミリシーベルト
死亡           7000ミリシーベルト

放射線技師等の場合、年間で最大50ミリ(5年間で100ミリ)を限度とする基準があり、
また1回での被曝が100ミリ以下での症例(一時的な「はきけ」「めまい」などを含むはずである)が過去の医学的な研究・調査において1例もないことなどから、
累積でみて年50ミリシーベルト以内なら、かなりの確率で、長期的に見ても「発病はしない」、「因果関係がない」と考えてよいのではないかと思われます。

ひとつ気になった「飛行機」について、
色々調べてみると、旅客機は、通常高度1万メートルの上空を飛行し、そこでは地上に届く放射線量の約100倍の放射線量が存在するという。
直接機外に出るわけではないので、NY便1往復で、パイロットや乗客が受ける放射線量は0.19ミリ(約13時間)と胃のレントゲンの3分の1程度の軽度のものになるが、毎週1回フライトするパイロットは、累積で年9.5ミリシーベルトと一般人の2.4ミリの4倍の累積被曝量となる。

長期的に怖いのは、癌であるが、一般人が(特に原発から200Km以上も離れた都民が)年50ミリシーベルトの累積放射線量を浴びる可能性は、下記を鑑み、現状では考えられないこと。

<福島の第一・第二原発の全10機が一斉に15日の4号機の最大値の出力を維持し続け、1年間放射線を撒き散らしたとしても、東京では、せいぜい年30ミリ程度の累積被曝にしかならないと推定できる>

結論としては、消防・自衛隊・米軍など現場で放射能と対峙する関係者の必死の活躍で、被害は最小限に押さえ込まれていること。
200kmも離れた東京においては、原発被害は実質ゼロであると、個人的に安心した。

<もともとゼロの状態(平常時)の3倍になったからといっても、絶対値(数字)をよく見れば、ほぼゼロといっていい水準であるということが確認できた。>

逆に、最も心配なのは、この数字(平常時の●倍になったという)を心配している人々の精神面での影響であり、
基準値を超えたからといって、農作物や牛乳などを捨ててしまうことや(専門家が自身の保身のため有事を想定せず、平時を前提に、厳しく基準を定めたのだろう(憶測ですが))
水道水は飲めない(私は水を昔から買っているが、乳児のために、水道水を飲み始めたところです)とか、お風呂に入れないと騒ぐことです。

ただ、数字に慣れることで、自分が「茹で蛙(カエル)」にならぬよう、自分なりのニュースの見方を確立していこうと思います。

以前から、医師からCTスキャンによって、癌を発症したと推測される方が、がん患者全体の2~3%以上であるという話を聞いたことがありましたが、とはいうものの、治療のために必要なものであり、やむを得ないことと軽く考えていましたが、
今回試算したことで、CTスキャンは、相当なリスクを伴う検査手法であり、危険であること。
検査する部位により、診れる診れないはあるものの、選択できるなら、できる限り「MRI」(磁気なので被曝はゼロ)で診てもらおうと思いました。

福島の原発はすこしずつ鎮静化する方向になってきていると思います。

消防・自衛隊・米軍ほか関係者の皆様の勇気と努力に敬服します。

sanho-bnr

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