ドクタートラスト社長の高橋です。
会社も自宅も「渋谷」にあるため、平成25年3月16日(土)の東急東横線「渋谷」駅が無くなってしまったニュースは、東横線と副都心線が繋がって便利になったことよりも、私は寂しさの方が大きく感じます。
約30年ほど昔(私の学生時代)の渋谷の街は、
坂と路地が多数入り組んだ迷路のような所で、今の代官山や広尾のように、おしゃれなお店がたくさんあり、個性的で、いつも新しい発見に出会える魅力的な大人の街でした。
いまは、学生中心に街全体がシフトしてしまい、個人商店は激減し、
結果的にチェーン店ばかりが増え、安売りのイメージが先行したため、
街全体が、なんだか安っぽい印象になっています。
魅力的な街に戻すためには、個人経営のオーナーが店を切り盛りする個性的なお店が必要です。
しかし、渋谷最大の大家さんの1社である「東急電鉄」さんの貸ビルなどは、審査が厳しく、上場企業クラスでないと新規出店ができないようになっています。
個性的なオーナーが経営するお店は、渋谷の周辺にどんどん流れて行くようになりなりました。
ポスト渋谷としての池尻や三茶、代官山、下北沢などに人が集まるようになったのも、
渋谷の大家さんの審査基準が厳しくなったことが原因です。
今回の東横線と副都心線が繋がったことは、『通過駅としての渋谷』のイメージが益々強くなることはあれ、街の活性化には繋がらないような気が私はしています。
銀行時代の先輩からfacebookで、今より渋谷の街が没落すれば、家賃が下がり、昔の輝きと怪しさが取り戻せるのではというコメントがありました。
本当にその通りだと思います。
渋谷の上野や浅草化が進む可能性がありますが、チェーン店が出店したくない街になっていくことが、街の再生のために必要だと思います。